【書評】勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書/日本史を独学で学び直したい社会人にお薦めの本

書評

社会人の学び直し(リカレント)の必要性が叫ばれています。

・自己成長の為に、何かを学び直したい

・忙しいから、できれば独学で学びたい

・何を学べばいいか、悩んでいる

こんな思いを持っているサラリーマンにお薦めの本が、「勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書」(中田敦彦・著/SB Creative)です。

社会人の勉強法則

この本はどんな本か、一言でいうと・・・

楽しむことをゴールにした勉強本

具体的には、「楽しみながら勉強する為のノウハウをジャンル(歴史、文学、政治、経済、英語)ごとにたくさん教えてくれる本」です。

そもそも勉強というのは、知識欲や好奇心を満たすものだから、本来は楽しいはずなんです。

社会人が勉強する場合、楽しくなければまず続かない。これは断言できます。

学び直したい社会人の方には、読んで損はない1冊。

それにしても、勉強をこんなに面白く語れるとは、さすが芸人さんですね(笑)

日本史の独学勉強法

この本は、「日本の歴史」の学び直しを推しています

日本人であれば少なからず、「自分が生まれた国の成り立ち」に興味が沸くはずです。

実は、僕も「日本の歴史を学び直したい」と、ずっと頭の片隅で思っていました。

先日、本屋に行ったとき、たまたまこの本を手に取りました。パラパラ目次をめくって、そこに「歴史の独学勉強法」という言葉を見つけた3秒後にはレジに並んでました(笑)

僕の興味と、本の内容が見事に一致したので、即決で購入しました。

この本には、全部で19個の日本史を楽しく学ぶコツが載っています。そのうち、僕がメチャ面白い!と思った3個を紹介します。僕はサラリーマン管理職なので、あくまで仕事に活かす為の視点で・・・

まず、楽しく学ぶ前提として、歴史の勉強は「暗記」するのではなく、「流れ」(ストーリー)を掴むことです。

POINT①

歴史の「なんで?」を掘り下げる

歴史の流れを自分で勉強するときのコツは、「なんで?」という視点で出来事にツッコミを入れてみることです。

「勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書」~歴史の独学法2

例えば、鎌倉時代に起こった「元寇」。外国の大軍が2回に渡って日本に攻めてきますが、暴風雨によって奇跡的に難を逃れます。ところが、せっかく元寇を切り抜けたのに、なぜか鎌倉幕府は失墜してしまいます。

これは何故か?不思議ですよね?詳しくは本書に書いてありますが、理由はメチャ面白いです。

こうやって、「なぜ?」を掘り下げていく作業は仕事でも使います。「なぜなぜ分析」といって、ある事象に対して「なぜ起こったのか?」を深堀りし、真因を捉え、適切な再発防止を講ずる手法です。

歴史の出来事に対して、「これなんで起こったの?」と考えみることで、歴史が流れるような物語になって俄然面白くなる。それは、仕事における「原因分析と打ち手」を考えることによく似ていると思います。

POINT②

「世界史→日本史」の順に学ぶと、10倍面白くなる

日本史と世界史を両方学ぶと、歴史の勉強が断然面白くなります。

(中略)「日本史の出来事を世界史の視点から眺められるようになること」の他に「日本史と世界史の中に共通点を見つけ出せるようになる」ことがあります。

「勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書」~歴史の独学法3

学生時代に「日本史」と「世界史」の両方を勉強したという人は少ないと思います。僕も世界史は授業で習ったくらいで、ほとんど知識がありません。

しかし、前述の「元寇」の例で言うと、世界史を知っているだけで見方が変わってきます。当時、攻めてきたモンゴル帝国の圧倒的な力を知ると、日本が如何に絶体絶命の大ピンチだったか鮮明にイメージできるようになります。

また、中国・秦の始皇帝が行った政策が、遠く時代を超えて、豊臣秀吉の「刀狩り」や徳川家光の「参勤交代」の政策と非常によく似ているというエピソードがあります。

この例からも、 世界史を知っているだけで、日本史をメチャ面白く理解できるようになります。

視点の転換や共通点を見つける作業は、仕事でも活かされます。ビジネスフレームワークでも、事象を別の角度から捉えたり、別の事象の同じ部分を結びつける手法があります。仕事における重要な能力である「論理的思考力」を養うことに繋がると思います。

POINT③

「押しメン」を作る

歴史の登場人物をひたすら無機的に覚えるのは苦痛ですし、それでは全く頭に残りません。一つの時代の中で「この人が好きだ」という人を作り、その人を中心としたストーリーで理解するようにします。

「勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書」~歴史の独学法5

人間というのは、「押しメン」(お気に入りの人)のことを深く知りたいと思うものです。仕事でも私生活でも、好きな人物のことを知ろうとしてる時って、メチャ楽しくないですか?

あっちゃんは徳川11代将軍の「徳川家斉」や源義経の家来であった「弁慶」を推しています。

例えば、僕が押したい一人に「聖徳太子」がいます。推古天皇の摂政として、あの有名な「十七条憲法」「冠位十二階」を作った男。

僕が好きなエピソードは「聖徳太子」の外交です。

中国・隋に「遣隋使」を派遣して、皇帝・煬帝に 「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す」という有名な親書を渡しますが、このときの話が本当にかっこいい。煬帝は「天子」という言葉に「上から目線だ!」と激怒するんですが、あくまでも強国・隋に対して、日本として「対等な立場」で外交を仕掛けた訳です。

僕は金融機関で働いていて、何年か前に会社の合併を経験しています。

トップが「対等な立場で相手と結びつくんだ。決して下につく訳ではない。」という気概を見せることは大切だと思います。これは、従業員のモチベーションに関わるところで、営業術・交渉術に活かせる話だと感じます。

最後に

勉強はめちゃくちゃ面白い!

やり方次第で勉強は最高のエンターテインメントに変わる!

「楽しくなければ勉強じゃない」の精神で生涯学習に励みましょう。