【書評】君たちはどう生きるか/未来を生きる息子へ、父親から伝えたい2つのキーワード

書評

親であれば誰もが「子供には、しっかりと自立してもらいたい」と思うはずです。

僕は、小学生の息子にそのことをちゃんと伝えたいと思っています。

みなさんは、永遠の名作「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎・著)を読みましたか?

この本に書かれていることが、まさに「これからの時代を生きる子供たちに伝えたいこと」

この記事は、父親である僕から、小学生の息子にどうしても話しておきたいメッセージです。

僕が伝えたいキーワードは「勇気」と「貢献」

カズ(小学生の息子・仮名)、「君たちはどう生きるか」という本を知っているか?

この本が誕生したのは、カズが生まれるずっと前だ。

1937年に発売されてから80年以上のあいだ、人々に読み続けられている本なんだ。

いつもテレビで授業をしてくれる池上彰さんも、小学生のときにこの本を読んだそう。とても感動して「人生を決めた1冊」と言っているよ。

お父さんも読んだけど、すごくよい本だから、カズが中学生か高校生になったらぜひ読んでもらいたい。マンガ版が読みやすくておすすめだ。

小学生のカズには、まだピンとこないかもしれない。

だから、お父さんが、この本で大事だと思ったことを話してあげるから。

まあ、かたくならずに気楽に聞いていいよ。

キーワードは「勇気」「貢献」だ。

主人公の「コペル君」が気づいた世紀の大発見

この本の主人公は「コペル君」という学生だ。

コペル君はニックネームで、コペルニクスという大昔の学者からとったんだ。名づけ親は、コペル君のおじさん。

おじさんは、コペル君が天才コペルニクスのような考え方ができたことに感心して「コペル君」と名づけた。

カズは、コペルニクスを知ってる?

そう、「地動説」をとなえた人だ。

「地動説」っていうのは、「地球が太陽のまわりを動いている」という考え方。今ではあたりまえだけど、地動説がでる前は、みんな「地球は動かない。地球を中心に他の星が動いている」と考えていたんだ。

あるとき、コペル君はおじさんとデパートの屋上に行った。

コペル君は、屋上からたくさんの人を見ているうちに、「自分は世の中の一部にすぎない、とてもちっぽけな存在だ」って気づくんだ。

カズ、このコペル君の気づきはどういうことかわかるか?

これは、「全体が見えた」ってことだ。

全体のなかで、自分が今いる場所を知ることが大切

人間は自分を中心にものごとを見てしまう性質があるんだけど、コペル君はこのとき、先に他者を見て「他者のなかにいる自分」というものがわかった。

地球を中心に見るんではなくて、まず他の星を見て「そのなかに地球がある」と考えたコペルニクスにすごく似てると思わない?

「全体がわかる」というのはすごく大切なんだ。

先に全体を見て、全体のなかでいま自分がどの位置にいるのかを知ることが重要。

全体というのは地図みたいなもの。地図がないと道に迷ってしまうぞ。

たとえば、本でいうなら「目次」が全体。目次を見てちゃんと全体をつかんだうえで、いま自分がどの部分を読んでいるのか把握できることが好ましい。

カズが大好きなサッカーでいうなら「システム」が全体だ。チーム全体のシステム(4-4-2とか3-5-2みたいなフォーメーションのことだ)を知ったうえで、自分のポジションの役割をこなすようにコーチに言われてるだろ。

お父さんが会社で仕事をするときは、プロジェクトの「全体像」を理解して、そのうえで自分がいまどの部分の仕事をしているのかを常に意識するようにしている。

カズ、全体がわかっている人は本当に強い

いま何ができるのかを、自分の頭で考えることが最も大切

カズ、ここからが大事だ。

全体のなかで自分の場所を知る。そして、いまそこで自分に何ができるのかを考えることが最も重要だ。

お父さんは、そのときに必要なのが「勇気」「貢献」だと思う。

まず「勇気」

勇気をもって、自分の考えを信じること。あのコペルニクスのように。そして、時と場合によっては自分の考えを変える勇気をもつことも必要。また、勇気をもって自分の考えを誰かに伝え。最終的には自分の考えをもとに行動する勇気だ。

それから「貢献」

仲のいい友だちのために何かをしてあげる。自分から積極的に働きかけて、他の人や社会にとって役に立つことをする。小さな意志でいいから、誰かに貢献してるっていう気持ちをもつ。貢献の見返りなんか求めなくていいから、とにかく与え続けることだ。

自分の考えをもとに行動できる自立した人間になってほしい

お父さんはカズに「世間から見て非のない人間になってほしい」とか、そんなことは望んでいない。

ただ、自分の考えをもとに行動できる、自立した人間になってほしい

今日、お父さんが話したことを守れば一人前の男になれるはずだ。

まとめると、こういうことだ。

さらりまん
さらりまん

・「全体」のなかで、自分がどの「部分」にいるのか知ること

・いま自分が置かれた状況で、何ができるのかを考えること

・「勇気」と「貢献感」をもって行動すること

追伸:「君たちはどう生きるか」に描かれている内容は、アドラー心理学の考え方に似ていますね。アドラー心理学といえば「嫌われる勇気」が有名ですが、この2冊は人生の本質をついた考え方を書いています。多くの人々に受け入れられるからこそ、時代を超えて読み継がれ、考え方が伝承されているのですね。