「会社を辞めたい!」にチョッと待った!本当に転職していいの?~父親からの一通の手紙

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こんなことで悩んでいる方に向けて、「少しでも参考になれば」と思い執筆します。

・いまの職場の人間関係がイヤだ

・仕事がつらい、おもしろくない

・いますぐ会社を辞めて転職したい

いまの仕事に満足していない人って、どれくらいいるんでしょうか?

数えたことはありませんが、かなりいるはず。

僕も「会社辞めたい」「転職」で、ネット検索しまくってた時期があります。

くれぐれも「こんな会社辞めてやる!」と、勢いで辞表を出さないようにしましょう。

大切なことは、本当に会社を辞めていいのか、自分でしっかり考えることです

会社を辞める寸前に父親からもらった1通の手紙

僕は、大手金融機関に勤める管理職です。

たしか2012年頃だったと思います。

仕事でうまく行かないことがあって、本気で転職を考えた時期がありました。

精神的にも疲れていました。

この先どうしたらいいか、かなり悩みました。

そんな時、離れて暮らす僕の父親から1冊の本が送られてきました。

送られてきたのは、加賀乙彦さんの「不幸な国の幸福論」という本でした。

母を通じて、僕の現状を聞きつけたのでしょう。

そこには、父の直筆で1通の手紙が添えられていました。

その本と手紙を読んで、僕は退職を踏みとどまりました

当時の僕と同じように、会社を辞めるか、残るかで迷っているサラリーマンの方へ。

参考になればと思い、父からの手紙を掲載します。

もちろん、事情は人それぞれ違います。あくまで一つのケースとして捉えてもらえればと思います。

父親からの手紙(全文掲載)

息子へ

ただ今、人生における大きな岐路に立っていることと思います。

その判断にあたって、参考になると思われるいい本を見つけたので送ります。

じっくり読んでみてください。

著者の加賀乙彦さんは、大きな文学賞を幾つかとっている著名な作家です。

この本に書かれている「幸福とは、金でも地位でもない」ということは、「まったくその通り」と思っています。

家族がみな、健康であり、明るい家庭ならそれで充分である、と両親も信じて疑いません。

就職時、おまえは、不運にも就職大氷河期にぶつかってしまいました。

しかし、親の助けも借りず自力で就職を決めたことは、今でも「よくやった」と思っています。

ただ、金融業界再編の波のなかで、今の会社に吸収合併され、その会社の雰囲気がおまえに合わないというのは、ちょっと不運であり、残念なことです。

合併を繰り返してきた会社なので、社風や組織、人間関係など、問題点をいろいろもっているのでしょう。

おまえが勤める会社は、業界トップの大企業であり、一般論でいえば、大企業がもつメリットは大きなものがあります。

財閥系なので、倒産の怖れはまず皆無。また、健康保険その他の福利厚生、退職金、年金といったものも中小企業と比べれば圧倒的に手厚いはずです。

ただ、社風が合わない、職場が精神的に辛いということになると、体調面でも良からぬ影響がでてきます。

この決断だけは、おまえ自身がひとりで行うより他ありません。

新卒でも就職が難しい時代ですから、特別な能力を持たない者の転職事情も決して楽ではないでしょう。

そうであっても、身体が丈夫で働く気さえあれば、人生何とかなるものです。そういう楽観的な気持ちも大切と思います。

私の弟は小さな個人商店で働いていましたが、三人の子供を立派に育てました。給料は私の三分の一くらいだったはずです。

言いたいことは、職業に上下貴賤はなく、要は「働いて子供を育て上げる気持ちがあるかないか」だけだと思います。

これからの人生は決して短くないので、焦らずよく考えて事態に対処してみてください。

人生で遭遇するさまざまな出来事を「どう捉えるか」は、本人の気持ち次第です。

例えば、おまえが昔、ひとり旅をしている時に「9.11」に遭遇しましたね。

大変な目にあった訳ですが、ちょうど事件当日、ニューヨークに独りで到着したという旅の体験を持つ男は、日本人でもほとんど稀でしょう。

どんな旅行会社といえども、こんな旅の企画など立てられません。

あの不運な旅も、見方を変えれば、「誰もができない得難い体験」となります。

年を取ってみれば、かえって懐かしい貴重な思い出になるかもしれないのです。

おまえは、超優秀というほどではないにしても、水準以上の子供であるといえます。

七十年間、世の中を生き、学校時代やサラリーマン時代に数多くの人物に接してきた私の目から見て、本心からそう思っています。

所帯をもち、二人の子供(こちらにとっては孫となりますが)をもうけてくれただけでも大変な親孝行者です。

自信を持って困難に対処してください。(あまり真面目になり過ぎず、気楽な気分も大切です)

幸福論や人生論はどちらかといえば苦手で、今までおまえにこんな話をしたことはありませんでした。

突然、手紙付きで本が送られてきたことに驚いたと思いますが、古稀を過ぎた親のできることは、せいぜいこの程度です。

父より

これを読んで、その後・・・

読んだあとは、嬉しくもあり、照れくさくもあり複雑でしたが、この手紙が「会社に残る」という決断を後押ししてくれたことは間違いありません。

困難が起きたら、その時できることを真剣に、かつ冷静に考えて、最後は「自分で判断する」しかない。

そして、その決断が最善であり、自信を持って行動すること。

そう、父親に教えられた気がしました。

当時、僕がどのように考えて転職を思いとどまったのかは、別の記事にまとめていますので、興味をもたれた方はご覧ください↓

僕は、転職を肯定するわけでも、否定するわけでもありません。人それぞれ事情が異なります。

転職するかで悩んでいる方は、「転職の思考法」(北野唯我・著/ダイヤモンド社)という本がおすすめです。

うわべだけの「転職情報」に惑わされず、転職すべきかの「思考の軸」を身につけることが大切と書かれています。

いづれにしても、自分でしっかりとした判断軸をもつことが大事ですね。